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快適な住まいとするための住宅環境づくりの中で、環境心理に関してまとめてみました。

住まいの中の環境が人の心理に与える影響には、さまざまなものがあります。
見やすさ、色彩、音のうるささや暑さ、寒さのような個々人の感覚の問題から、住宅地や団地におけるプライバシーや集団行動の問題などに至るまで、非常に幅広いことが考えられるのです。

その中でも住まいに関係が強いのは、個体領域、空間の雰囲気、空間の大きさ、順応、でしょう。

個体領域とは、いわゆる 個人の縄張り意識 のことです。
向かい合う人同士の適度な間隔は、立った状態での会話で65cm前後、座って会話する場合は110cm程度が限界で、これ以下になると不安を感じます。(二人が親しい場合を除きます。)
家族同士の場合でも、話しにくいことを話す際などは、自然にこの位の距離となるようです。
逆に親しい場合は、この距離以下に近づくことで、より安心感を得られます。(状況にも左右されますが。)

またプライバシーについてもこの個体領域との関係が大きく、人の行動の種類によって、この距離が変わります。
勉強中などには近くに人がいると気が散ることもありましすし、楽しいことを話すときなどは より近づいたりする事からも、状況による差が大きいものといえます。
視界に入る、音が聞こえる、実際に触れ合うなど、感じる感覚によっても距離感が異なってきます。
ですから、その空間で求めたい距離感を想定した上で、空間の広さや家具の配置を考えることが大切なのです。


空間の雰囲気は、かなり曖昧な表現ですが、全体的に見るとあいまいなものでも、個々の部分を見てみると心地良いと感じる事があります。
平らな天井より傾斜した天井のほうが親しみを感じやすく、テーブルと椅子よりソファーの方が親しみやすさを感じます。
木の壁はビニールクロスの壁より親しみを感じますし、多くの日本人にとっては木の床より畳のほうが親しみを感じます。
ここでは、親しみをテーマに例を挙げてみましたが、これが現代風な部屋とか、作業の空間を作る場合にはまったく異なってきます。
良い雰囲気作りのためには、部屋の目的ごとに目指す雰囲気を設定して、心地よさを感じるためのインテリアを考える必要があるのです。


空間の大きさは、用途や形や天井高さに大きく左右されます。
同じ4畳半でも、真四角の場合と細長い場合では、広さの感じ方が変わってきます。
細長い場合は、広い側から見るのと狭い側から見る場合でも、広さの感じ方が大きく異なります。

部屋全体の面積が小さい場合は広い側から見た方が広く感じ、部屋全体の面積が大きくなると逆に狭い側から見た方が広く感じられます。

多少狭い部屋でも、天井高さが高い部屋はそれほど圧迫感は感じないものです。
和室では4畳半は天井高230cm、6畳で天井高240cm、8畳では天井高250cm程度がバランスの良い寸法とされています。
しかし狭い部屋を広く見せたい場合には、これに関わらずに天井を高くする方法もあるのです。

またトイレが4畳半もあると、広すぎて不安を感じたりすることもあります。

このように、部屋の用途や目的によって、気持ちいいと感じる室内空間の大きさは変わってくるのです。
限られた空間を広く見せるには、面積や高さを抑えられるところは出来るだけ抑えて、生活の中心となる空間を出来るだけ広く高く作ると、開放感のある空間を作ることが出来ます。
空間にメリハリをつけると、住まいの中における生活にもメリハリもつくのです。
逆におとなしい空間が欲しければ、部屋毎の変化を減らすことも考えられます。


環境心理は、個々人の好みや個性、生活や暮らし方に大きく影響を受けます。
住まいづくりで大切なことは、不安や嫌と感じる部分を出来るだけ無くしていくことが基本です。
そして限られた空間を活用するには、部屋の目的によって広さや高さに抑揚を付けることが大切なのです。

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住まいづくり研究室                                      2015年11月6日更新
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