透光型耐力壁は、最近の耐震性向上の為の耐震改修の際に、通気や採光ができる耐震壁を追加できるという特徴があります。
耐震壁を追加すると、壁や筋かいが必要となります。
筋かいだと工事が大変で、デザインが無骨で部屋の雰囲気に合わない場合もあり、壁を作ると光や風を遮ってしまうので、快適さが損なわれる場合も多いのです。
部屋の雰囲気を保ったまま耐震壁を追加するには、有効な耐震壁といえるでしょう。
既存住宅の天井や床を解体することなく施工出来る、採光・通風を取り入れることができる耐震部材です。
FRP(厚30mm)×3枚とサイド金物、柱頭・脚補強金物をセットにし、各パーツを室内でも取扱い可能なコンパクトサイズとしました。
仕上げとして、ポリカーボネートシート(いくつかのカラー有り)を同梱、意匠性と施工性を両立しています。
メーカー公表の特徴の概要は以上です。
壁倍率は2.5倍と、合板による耐力壁と同等の強度を確保しています。
参考価格は300,000円程度/1箇所(材工とも)で、材料としての参考価格は135,000円程度です。
柱芯間隔が900mmから1000mmという条件があるのが、時には弱点となりそうです。
材料費としては高価とも言えますが、床や天井に手を加えることなく、柱の間に設置するだけなので、解体工事が必要ないという特徴があります。
筋かいを設置する場合は、筋かいが床や天井を貫通する必要があるので、解体や補修工事が追加で必要になるのです。
その工事が省略できるのは、長所といえるでしょう。
この耐力壁は、床や天井に手を加えることなく、比較的簡単な工事で耐震補強が出来ることが大きなポイントです。
デザイン的には洋風、和風を問わずマッチするデザインといえるでしょう。
しかし、内装改修も同時に行う場合には、他にも耐震方法は色々あります。
コストやデザイン面でも有利ですから、内装改修と同時に耐震改修を行う場合には、それほど出番がない工法ともいえます。
工事の手軽さのおかげでコストが安くなる工法なので、耐震改修のみを行う場合に 特に有効な補強方法なのです。
製品例:ひかりかべつよし、ひかりかべ