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地下2階・地上2階8坪の家

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渡辺篤史の建もの探訪 東京都杉並区・近藤邸-地下2階・地上2階8坪の家 で紹介されているデザインやアイデアをチェックしましょう。

 

渡辺篤史の建もの探訪 地下2階・地上2階8坪の家 は、建築家であるご主人の夫婦とお子さん一人、3人家族の住まいです。
建物の外観は、木の格子をメインに板張りとコンクリート壁を組み合わせたナチュラルモダンな印象。
板張り部分に玄関ドアと表札を埋め込んで、シンプルにまとめています。
壁式コンクリートの壁の厚みも印象的、格子の枠はステンレスで、格子材はイペと呼ばれるテラス床などに使われる耐久性の高い木材を採用しています。

玄関ドア(門扉?)を入ると正面がガラスのインナー玄関、左手に深いドライエリアが広がります。
ドライエリアの天井はグレーチングで、その上はテラス空間であることが伺えます。
インナー玄関を入ると、正面が階段。
右手に玄関収納、3段ほど上がってダイニングキッチン、降りると地下1階の階段ホールにも収納があるようです。

玄関兼階段ホール床はコンクリートの持ち出し、階段の段板は鉄骨で支え、ステンレスパイプの手摺も含めてスマートなデザインの階段となります。
コンクリート壁で囲まれるダイニングキッチンは、ソファーで階段と区切り、吹き抜けの高い位置の大窓や横長窓から明るい陽射しが降り注ぎ、換気の効果も高まります。
高い天井は屋根の傾斜がそのまま天井の傾斜となり、天井もコンクリート打ち放しとなります。
木質デザインの特注キッチンは壁付きで、ステンレスのワークトップが長く続き、ガスコンロとシンクを端に寄せた独特の配置。
上部は吊り戸棚が続き、レンジフードの真下に小窓が付きます。
食台の四角い大テーブルは、一辺が壁についているものの椅子7つ(実質8人)が座れる大きさですが、中央に隙間が見えたので2つを並べているのかもしれません。
コンセントやスイッチなどはコンクリートの壁に埋め込み、全体的にラインをそろえたデザインですっきりまとめています。

コンクリート打ち放しの壁や天井は暑さや寒さが気になるところですが、実は外断熱とのこと。
外から見た壁の厚さには、断熱材部分の厚みも含まれていたようです。
コンクリートの外断熱は室内の温度が安定しやすいので、快適な環境となります。

段板に隅切りのある階段を上がると、右手にグレーチング床のでテラスがあります。
ドライエリア上で格子に囲まれる空間には、物干しバーも備わります。
テラス部分は水平壁に囲まれますが、屋根は勾配屋根で、軒裏もコンクリート打ち放しとなります。

階段左手が水廻り、手前に独立したトイレ、奥が洗面所となります。
トイレはタンクレス、シンプルデザインの手洗いとコンクリート壁の組み合わせて、シンプルにまとめています。
洗面カウンターはステンレス、白い洗面器や収納扉と組み合わせて、モダンな印象を強めています。
正面の3面鏡の裏は収納、左手に洗濯機が置かれます。
正面壁の上部はガラスとして、ダイニング空間との繋がりを持たせているようです。

浴室を仕切るドアや壁は透明ガラス、小窓を2面に配置して換気を重視。
壁はFRP防水仕上げで、天井はコンクリート打ち放し。
モダンデザインのシャワーと組み合わせ、こちらもシンプルにまとめています。
洗面所の上部にはDK部分と同じ大窓が備わり、ガラスの壁を介して浴室からも空が見えます。
隣家は屋根しか見えないので、現状ではプライバシーも問題ありません。
洗面所は普段はオープンですが、脱衣室として使う場合は180度動く扉で仕切ることも出来ます。

階段を地下に降りると、寝室。
壁一面が収納で、階段ホールの収納と連続して使う形です。
奥の扉の先は吹き抜け、地下2階のリビング上部と繋がります。
窓は横スリットで必要最小限、扉は大きく開放できて、階段やリビングと一体的に使え、風通しも良くなります。
地下なので温度も安定して涼しいようです。

階段をさらに下りるとリビングスペース。
扉で仕切ることができる、子供室の空間も備わります。
階段下りた正面の壁には、カウンター机と書棚が壁と同じ長さ続きます。
階段側が扉で仕切る子供室、奥が天井吹き抜けのリビング空間となります。

リビングの天井は高く、階段側のドライエリアの大窓からも少し離れるので、落ち着いた囲まれ感のある空間となります。
照明はテーブル奥を利用した間接照明と寝室壁のスポットライト、寝室を仕切る壁は木板で、子供室などの木製扉と合わせた色使いです。
深いドライエリアはコンクリート壁に水栓付き、グレーチングと格子の両方から日差しが漏れてくる、気持ちの良い空間となっています。


地下2階・地上2階8坪の家 は、RC造、敷地面積52㎡で建築面積26㎡、延べ床面積78㎡です。
地下2階は26㎡で地下1階は15㎡で1階は25㎡で2階は11㎡、敷地面積は小さいものの4層としたことで、3人家族として必要な広さをしっかり確保しています。
建築費は不明ですが、鉄筋コンクリート造の地下2階に加えて、外断熱やこだわりの設備機器などを考えれば、相当高価となりそうです。

今回の住まい 東京都杉並区・近藤邸-地下2階・地上2階8坪の家 は、敷地の狭さを解消する4層の使い方が印象的でした。
メインの部屋を1階と地下2階に配置、地下1階と2階をコンパクトに作ることでメインの部屋に吹き抜けの開放感を加えていました。
さらにメインの部屋との繋がりを作ることで他の部屋の開放感や風通しも改善、高さを生かした快適空間を生み出していました。
さすがに地下2階の4層になるとコストがかかり、階段での移動などが大変そうですが、狭さを克服するアイデアに加えて、こだわりのシンプルモダンデザインも印象的な住まいだったといえそうです。

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