渡辺篤史の建もの探訪 神奈川県鎌倉市・小松邸-鎌倉 眺望と光 大開口の家 で紹介されているデザインやアイデアをチェックしましょう。
渡辺篤史の建もの探訪 鎌倉 眺望と光 大開口の家 は、ご夫婦二人の為の住まいです。
建物の外観は、モルタル塗りの庇の出が無いボックスタイプ。
2階の大きな木製窓に1階は木格子の雨戸付と、和の要素を取り入れつつ全体を洋風デザインでまとめています。
アプローチはレンガタイル敷き、2箇所の駐車スペースは片方がコンクリート床で片方が芝生。
芝生のほうには、よく手入れされた古いMINIトラベラーが置かれています。
玄関脇の開口前に植樹スペース、ポーチはモルタル床です。
玄関はアルミサッシ、床はモルタル磨きで玄関部分との境界は無し。
木のシースルー階段が右手にあり、吹抜けにある木製大窓から陽射しが降り注ぎます。
目の前はLDK空間、奥の窓の先にはウッドデッキ付の庭。
その庭に面するアルミサッシの上部は木製大窓、長く太めのカーテンレールが中間に入り、カーテンも2段です。
2面に同じ作りの大窓が入り、採光と通風をたっぷり確保しています。
玄関脇には、壁と同じ白色の扉で隠されたシュークローゼット。
木を使うポイントを適度に抑えることで、より木を引き立たせているようです。
リビングの上部も、大窓に合わせて吹抜け。
ナチュラルデザインのテーブルとソファーを置いています。
ウッドデッキ部分以外は、芝生代わりに一面ダイコンドラを植えています。
壁の収納棚の下は地窓として路地庭の緑を見せ、棚には本以外にCDやステレオが置かれます。
イサムノグチのフロアスタンドなど、家具選びにもしっかり気を配っているようです。
ダイニングキッチン部分は、通常の天井高さ。
そのダイニングテーブルは赤、アンティークの椅子を組み合わせています。
キッチンはほぼ正方形のアイランド型。
一面ステンレスのワークトップにはガスコンロとシンクをL字型に配し、残った正方形2箇所が作業カウンターとなります。
階段下がワークスペース、キッチン背面が扉で隠された冷蔵庫置き場と収納スペースや洗濯機置き場です。
キッチン横のリビングの隣が水廻り、トイレと洗面と浴室が一体のワンルーム。
浴室部分は床の色を変えて、ガラスの袖壁と防水カーテンで区切っています。
洗面は木製カウンターに据え置き洗面器、トイレはタンクレストイレですが、トイレットペーパーの湿気がちょっと気になるかもしれません。
洗面鏡の上に換気小窓、トイレ脇に棚が備わり、使い勝手は良さそうです。
浴室にはウッドデッキの庭に面して大き目の窓付、奥にある隣緑地が借景となります。
隣家の壁には窓が少ないので、プライバシーは特に問題なさそうです。
階段を上ると、上がり切った部分に遠くの緑が望めるピクチャーウインドウ。
振り返ると、吹抜けに沿って廊下が続きます。
その吹抜けにはイサムノグチの大きな照明がぶら下がり、天井は細めに切った合板仕上げ。
振り返ると寝室で、両面を吹き抜けに阻まれる形。
暗さは両面ともカーテンで確保、アンティークのベッドや本棚が置かれる広い開放空間です。
そのカーテンは2色（2列）あり、気分によって使い分けることができるようです。
階段を上り切った部分の横にも廊下が続き、手前がトイレ、途中がウォークインクローゼット、突き当りが予備室となります。
その天井が高い予備室にはロフト付、2箇所の窓に吹抜けに面する開口付。
ロフトにも小窓がある気の利いた部屋ですが、ロフトに手摺が無いのはちょっと怖いところかもしれません。
将来子供部屋となる場合は、安全性を高める手摺の追加が必須でしょう。
鎌倉 眺望と光 大開口の家 は、木造2階建て、敷地面積170㎡で建築面積63㎡、延べ床面積97㎡です。
1階は55㎡で2階は42㎡、2人家族としては十分な広さを確保、大窓付で明るく通風たっぷりの余裕のある空間を生み出しています。
建築費は不明ですが、高い天井や大開口を考えると、間仕切り壁は少ないものの、木造としては高めとなりそうです。
今回の住まい 神奈川県鎌倉市・小松邸-鎌倉 眺望と光 大開口の家 は、2面の大開口をうまく使った開放空間が印象的でした。
二人の為の住まいということで間仕切り壁を最小限として、2つの吹抜けがある明るい空間を生み出していました。
水廻りもワンルーム、アンティークな家具に似合う、ナチュラルなデザインとしてまとめていたようです。
ただ一般的な子供がいる家族としては、ちょっとオープンすぎる印象もあります。
そこで最近増えてきた二人の為の住処の好例として、印象に残るアイデアが詰まった住まいだったといえそうです。
