劇的!ビフォーアフター 物件160 転げ落ちる家 で出てきたアイデアをチェックしましょう。
今回は、体の半身が不自由なお母さんの為のリフォームです。
玄関までの階段が急なので、玄関に入る前の部分に変更が必要でしょう。
1階は住まいとしても条件が悪いので、2階の有効利用がカギとなりそうです。
2階は内部を解体して、柱を抜いてワンルーム化。
構造体の傷みはほとんどないので、適度な補強を行いつつ柱を抜いていきます。
スパンが長いところが気になりますが、2階なので大丈夫でしょう。
2階の床も上げていますから、2階に玄関をつけることは確実です。
2階の外壁の一部を取り除き、玄関扉を取り付けます。
そして駐車場から2階の玄関までを鉄骨のスロープでつなぎました。
スロープの勾配に緩急をつけたのはアイデアでもありますが、急な部分は車椅子ではきつそうです。
歩く際には適度なブレーキになりそうなので、歩く際に限れば効果的でしょう。
2階に水廻りとお母さんたちの部屋を作り、新たに設置したベランダへの通路には収納式の手摺を設置しました。
廊下の幅を確保するには収納式の手摺は効果的ですが、ちょっとやりすぎ感もあります。
壁に適切な形のへこみを付けるだけでも、十分手摺の代わりになるものです。
お母さんたちの部屋には、昔のベッドを再利用して機能的なベッドを作りました。
ライトや収納や背もたれまでを集約したヘッドボードで、使いやすさ抜群ですね。
玄関には車椅子スペースもつけて、手摺や収納に細かい配慮が見られます。
2階はワンルームで、玄関からベッドが見えるほどです。
ベッド廻りの収納も、お母さんの手の届く高さに集中しています。
床下スペースを生かしてハンガーを下げるアイデアは、特殊な例とはいえ良いですね。
コンパクトなキッチンながら、周囲に収納を上手く配置して使いやすさに配慮しています。
食卓テーブルがドレッサーを兼ねるところはアイデアですね。
壁に埋め込んだテーブルでダイニングテーブルを広げる工夫は、面白いのですが、ふとした拍子の事故が怖いところです。
洗面から浴室は余裕を持った作りで、介助しながらの入浴にも対応です。
トイレに入りやすい扉や配置もポイントでしょう。
新設のベランダには傾斜を上手く利用して花台を設置、椅子も作って生活空間として活用です。
1階は階段を利用して光を落としつつ、1階の書斎にいても2階の声が聞こえます。
余った1階部分は客間として活用、娘家族の宿泊にも対応します。
今回のリフォームは、狭い住まいでバリアフリー化するアイデアが大きなポイントでした。
段差をなくしてワンルーム化、水廻りを広く使いやすくという、バリアフリーの基本に忠実なリフォームとなっていましたね。
さらに使いやすいアイデアや、狭さを感じにくくする工夫やベランダまで生活空間として有効活用するなど、住まいを豊かにするリフォームをプラス。
結果として、実用性の高いリフォームとしてまとめられていました。
過剰なアイデアを無くせば、もっとすっきりまとまった印象が得られたかもしれません。
とはいえ、全体としては使いやすさの中にアイデアを盛り込んだ、いいリフォームといえそうです。