劇的!ビフォーアフター 物件177 祖母の帰宅を阻む家 と 物件178 台所が勝手口の外にある家 で出てきたアイデアをチェックしましょう。
物件177 祖母の帰宅を阻む家 は、有名人である三船美佳さんの実家のリフォームです。
母と車椅子の祖母が一緒に住むため、本格的なバリアフリー住宅としてのリフォームとなります。
狭い動線や水廻りの使いにくさなどをどこまで改善できるのかが、今回のリフォームのポイントとなりそうです。
内容は と思いきや今回は検証だけで、リフォームの内容については別の回となるようです。
今回は 物件178 台所が勝手口の外にある家 のリフォームがメインとなります。
自宅介護が必要な2世帯住宅のリフォームで、水廻りを中心に非常に使いにくい状態です。
バリアフリーにするだけでなく、無理に増築したキッチンの改善や使わない作業場の活用がポイントとなりそうです。
3階建ての上に床下収納まであって、仕事道具や材料まで物が多く、引越しだけで4日もかかりました。
解体が済むとコンクリートの構造があらわとなり、さらに増築部分の屋根や床下の木枠を撤去します。
そのコンクリートにはひび割れがたくさん見られ、雨漏りとなっています。
そこで樹脂を高圧で注入してひび割れを改善、雨漏りをなくしました。
さらに断熱材として自然素材の羊毛を利用、性能が高く吸放湿性がある優れた材料ですが、コストはかなり高めとなります。
今回は壁を薄くする為にも、湿気の為にも効果がありそうです。
増築部分は屋根を撤去してトップライト化、壁もガラスにして、1階に明るさを取り入れました。
今回のトップライトは、暑さの不利以上に、明かりや通風に効果的となりそうです。
1階をワンルームとして両親の生活スペースを確保、小上がりのベッドは下部を収納として最大限に活用するアイデアです。
風を通して湿気などによるトラブルも防ぐつくりです。
高く広い床下の空間を最大限に活用できる、ナイスアイデアといえるでしょう。
2階もワンルーム空間、3階も同様ですが床に大きな溝があいています。
廻りにはキッチンや小さな書斎を配し、奥さんが使う部分の多くが集約されています。
高さを奥さんの高さにあわせた、細かい配慮に好感が持てます。
そして、その溝には板を再利用した大きなダイニングテーブルが取り付きました。
さらにテーブルがスライドして、パーティーシンクが顔を出します。
面白いアイデアなのですが、水栓が持ち上がる作りの部分は耐久性に疑問がありそうです。
窓ガラスは断熱性能が高いペアガラスに交換、サッシ枠の再利用でコストと躯体への負担を減らします。
1階には、道路に面した明るい部分に広いキッチンが付き、こちらも高さをお母さんに合わせます。
新たなキッチンと天窓となった古いキッチン部分を通して、部屋全体に明かりや通気を確保しました。
1階トイレから洗面所は大きなワンルームで、バリアフリーを重視した作りです。
扉を大きく開けることで、より使いやすさを確保しています。
浴室の縁を腰掛けるスペースにするのは定番のアイデアですが、少し高いような気もします。
浴槽内の床面と洗い場の床面の高さを合わせたようですが、ちょっと微妙な高さという印象なのです。
結婚式のシーンに続いて、3階の階段部分に大きな収納家具が取り付きました。
さらに1階まで、階段の1面全てに大きな収納が取り付けられます。
扉は透明なポリカーボネート板で作り、コレクション用の下駄箱として活用です。
隙間を空けて通気も確保、下部には照明を配して、階段照明としても利用しています。
玄関は少し入り込んだ部分に変更して、安全な玄関としてあります。
その玄関には2つのポストや腰掛など、使いやすいアイデアが満載です。
玄関からキッチンに入る扉も付きました。
古いたんすを利用した収納は、定番とはいえ綺麗に収まっています。
キッチン前の窓には通風タイプの電動シャッターが付き、安心と採光や通気を確保しています。
小上がりの畳ベッドには可動式の手摺も付き、カメラの飾り棚など細かい配慮がうれしい寝室スペースとなっています。
その下のアイデア収納には、3階から風を送って湿気を防いでいます。
天窓の下は明るい茶室で、コンパクトで品の良いスペースを確保しています。
2階は夫婦の寝室、スチールの枠にポリカーボネート板を張った簡易な家具を並べ、クローゼットとしています。
明るさを確保しつつ、ローコストや省スペースも実現するアイデアクローゼットです。
その一角をゲストルーム兼子供部屋として、独立した部屋を確保しています。
トイレのコンクリート壁は好き嫌いがありそうですが、面白いアイデアです。
浴室は最近流行りのガラスの仕切りで、コンパクトな洗面浴室でも広さを確保しています。
3階は和洋入り混じった個性的な空間デザインです。
キッチンスペースはダイニングスペースと扉で仕切ることも出来る作りで、パーティーでの利用にも上手く対応できそうです。
ダイニング横のリビングスペースはベランダにつながり、さらに屋上へ登ることが出来ます。
屋上は一部に芝生も敷かれ、活用しやすい作りとなりました。
劇的!ビフォーアフター 物件178 台所が勝手口の外にある家 では、バリアフリーと趣味とローコストのバランスのよさが最大のポイントです。
コストをかけるところと抑えるところのバランスが良く、効果的な使い勝手やデザインを実現していました。
豊富に詰まったアイデアの中には、ちょっと疑問がある部分もあったのですが、全体的には参考となる良く考えられたものです。
バリアフリーだけでない、趣味や快適さを加えたリフォームとして、ハイレベルでまとまったリフォームといえるでしょう。