劇的!ビフォーアフター 物件187 孫が泊まれない家 で出てきたアイデアをチェックしましょう。
今回は物件183・184のWエンジンの両親のリフォームの再チェックから、スタートです。
物件186?となるはずのリフォームは、物件184 バケツのお風呂に入る家 のキッチン部分に対するリフォームのようです。
非常に暗く かなり狭い台所は使い勝手が悪く、換気扇も無い上に床が傾いている状態です。
普通にリフォームを行うと200万円位必要なリフォームで、今回は検証のみで終了です。
今回の本命である物件187 孫が泊まれない家 は、古いながら趣のある築150年の住まいのリフォームです。
洗面所が中庭の吹きさらしのところにあり、外部と障子で仕切られる部屋や廊下が寒いトイレに加えて、離れに浴室がある状態です。
2階やその真下もかなり傷んでいて、2階の重さで危険な状態でもあるようです。
水廻りの使いにくさが目立つ、寒さが厳しい住まいのリフォームです。
昔ながらの趣を残しつつ、どこまで快適さを加えられるのかという点がリフォームのポイントとなりそうです。
引越しが始まると、古い品物もたくさん残っていました。
駐車場部分を確保した解体に加えて、土葺きの瓦を撤去して、古い建具を外して再利用です。
2階の撤去まで解体が終わって、かなりの傷みが見られます。
道路が高くなって、建物に水が流れ込む状態だったので、傷みが進んでしまったようです。
そこで建物の地盤にコンクリートを混ぜて地盤を改良、傷んだ部分交換です。
通りに面した部分は地面から30cmほどを切り取り、鉄筋コンクリートの基礎を設置しました。
その基礎は台形にして、安定さをプラスしています。
1面だけの設置だと前後の力に弱いので、その補強としては効果的です。
床下に設置した防湿シートの上には、調湿のために炭を一面に敷きました。
防虫効果もあるので、効果的です。
ただ床下の通気自体はいいはずなので、効果のほどは微妙なところでしょう。
主要な部分をビニールで覆い、砕いた再生紙を吹き付けて断熱としました。
紙なので一見健康志向ですが、薬品が含まれているので、さほど健康的とはいえない断熱材です。
工事としても手間がかかる方法なので、ちょっと微妙な断熱方法を採用しましたね。
外壁には残念ながらサイディングボードを採用、かなりモダンとなりそうです。
木の格子を追加することで、和風の演出を行っています。
屋根は軽いガルバリウム鋼板(非常に錆びにくい鉄板)の一文字葺きとなり、天窓も設置です。
屋根が軽くなったことで、地震の際にも安全面で有利となります。
外回りの窓はアルミサッシにペアガラス、断熱に配慮した開口部となります。
天窓と大きな開口が付いた居間は、明るく高い天井となりました。
チョウナ仕上の古い梁が時代を感じさせます。
掘り込みも付いて、暖かい空間の完成です。
台所は対面式のシステムキッチンとなり、天窓も付いて明るく快適です。
中庭に面する部分に浴室やトイレを配置、明るくゆったりした雰囲気の水廻りとなります。
居間につながる寝室で、普段の2人の生活空間はコンパクトに収まりました。
状態の良い瓦は再利用、4枚まとめて再塗装を行い、通りに面した部分に取り付けました。
建物の足回りを守る、犬矢来としての活用です。
さらに残った瓦は基礎の化粧や庭造りに再利用、古い池の変わりに枯山水が出来ました。
丸窓の前には三角形を並べた金魚蜂を設置、独特な雰囲気を与えました。
古い使っていなかった井戸を復活させて、散水や涼しさの演出に活用です。
手漕ぎで古い形のポンプが、懐かしさを感じさせてくれます。
枯山水に水を溜めることも可能なつくりです。
ガラスに孫が書いた似顔絵を転写、それでオリジナル照明の笠を作りました。
リビングに設置して、思い出の穏やかな明かりが完成です。
古い建具やタンスは、使えるものを再利用です。
建具の格子を居間のテーブルの天板にしたり、タンスを食器棚にしたりしています。
そのまま活用できるものは、しっかり再利用です。
仏間の部屋には金色の壁紙と柱から吊った床板で、浮き床の床の間が追加されました。
客間として孫の泊まる場所にもなる、ちょっと豪華な空間が出来ました。
実用性や趣味にもよりますが、面白いつくりの部屋といえるでしょう。
新たに確保した駐車場の床には古い庭石や瓦を活用、目立たないものの独特な駐車スペースとなっています。
玄関には鬼瓦を再利用した表札が付き、アルミの引き戸には格子を取り付けました。
玄関には古いタンスを再利用した収納付き腰掛が付き、下足入れも少し手を加えて再利用です。
居間には飾り棚や丸窓が付いて、掘り込み式の暖房付き座卓は2つ備わり、孫の帰省にしっかり対応です。
台所はタイル仕上、古い家具や梁とのコントラストが印象的な空間となります。
洗面台も古いタンスの再利用、かなり良質なタンスがたくさん残っていたようで、フル活用されています。
浴室は桧仕上、廊下を介して中庭が見れますが、廊下を介すところがちょっと微妙かもしれません。
中庭に面する廊下にも古い建具や手摺を再利用、もちろんその外側にはアルミサッシが付いているので断熱もバッチリです。
寝室のクローゼットはロールスクリーンで仕切り、建具のコスト分を減らしました。
カウンターテーブルも付いて、パソコンでメールも出来ます。
椅子は長もちの再利用で、収納も兼ねます。
廊下の壁には一面クリップボードが付き、孫の絵などを飾れるギャラリースペースとなります。
仏間には飾り棚も付き、骨董品が飾られます。
中庭には縁側も付き、新しくなった池をたっぷり楽しめます。
劇的!ビフォーアフター 物件187 孫が泊まれない では、良い昔の物を再利用するアイデアが豊富なリフォームだったといえるでしょう。
古さと新しさを組み合わせるバランス感覚としては微妙な部分もありますが、家具や建具の再利用方法として参考となるアイデアが満載でした。
かなり広く古い住まいのリフォームとしては、再利用が重要で大きなポイントとなることを教えてくれるリフォームだったといえるでしょう。