戸建住宅を省エネ法(エネルギーの使用の合理化に関する法律)に適合させるために、最も設計の自由度が高いのは、性能基準による年間暖冷房負荷を計算する方法です。
計算のために認定を受けたプログラムが必要となりますが、住まいの冷暖房にかかる熱量をかなり正確に予測することが出来ます。
性能基準の年間暖冷房負荷では、住まいで1年間に必要な冷暖房のエネルギーを計算し、基準以下となるように住まいの断熱性能を高める方法です。
東京など日本の主要な温暖な地域では、年間暖冷房負荷の基準値は460MJ/(㎡・年)となります。
住まいの設計図面などから屋根や壁や床の断熱性能や窓の断熱性能、窓から入る日射の量などをプログラムに入力して計算します。
そこで省エネ法に適合させる検討方法の中でも、かなりの知識やプログラムソフトが必要となる方法です。
住まい全体の断熱性能をかなり正確に計算できるので、住まいに必要な断熱材の量や窓の断熱性能などを必要最小限に抑えやすいところが特徴です。
その分住まいを作る建設コストを抑えることが出来ます。
性能基準の年間暖冷房負荷は、検討が難しい代わりに、住まいのコストを最小限に抑えたり、自由な設計がしやすい省エネ法への適合方法なのです。