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富士山を望む壁の無い家

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渡辺篤史の建もの探訪 山梨県富士河口湖町・松岡邸−富士山を望む壁の無い家 で紹介されているデザインやアイデアをチェックしましょう。

 

渡辺篤史の建もの探訪 山梨県富士河口湖町・松岡邸−富士山を望む壁の無い家は、東京から移住してきた夫婦二人の為の住まいです。
外観は1階が全てピロティーで住まい全体が浮いている、建築家の設計らしい住宅です。
2階を柱を支える鉄の柱は6本だけ、鉄骨の梁をシャープに見せたシンプルな外観となります。
田んぼに囲まれた周囲の景色に違和感のない、緑色に塗られた鉄骨部分がポイントです。

ピロティ部分には薪がたくさん積まれ、暖炉があることが予想されます。
一部を合板仕上げの倉庫として利用、米作りや野菜作りの為の道具をしまえるスペースです。

2階に上がると、広いテラススペースに出ます。
建物の4周全てに、奥行きのあるテラススペースが広がります。
そのテラスにはブランコが付き、座る板部分にはお孫さんの名前が書いてあります。

外壁面は全てが窓で、非常に開放感のある印象です。
階段近くの玄関部分は、中の床を同じ高さの土間仕上げとすることで、玄関であることを示しています。
これだけ開放的で、さらに隙間が多くなる引き戸が多いと冬の寒さが気になりますが、夏は庇の深さもあって快適そうです。
暑いくらいの暖かさが得られる、暖炉を使った暖房ならではの設計ともいえるでしょう。

玄関から入ると、薪ストーブが目の前にあり、リビングダイニングキッチンの広いワンルームスペースが広がります。
大きく引き込めるガラスの引き戸で、リビングからの視界を邪魔するものがほとんどありません。
戸を開けると半外部のような空間となり、見事な開放感が感じられます。
しかもリビングの椅子に座った時の視線の先には、富士山の偉大な景色が広がります。

シンプルなデザインの収納で、リビング背後から視線を遮っています。
その収納にはコンパクトな仏間も備わり、違和感がなく、すんなり収まっています。

キッチンはキッチンの天板からカウンターまでをステンレスで仕上げた、オリジナルデザインです。
シックや作業台には業務用の既製品を使い、立ち上がり部分からカウンターまでをステンレスで仕上げています。
カウンターが高めなので、手元やキッチン家電が見えにくくなる配慮がうれしいところでしょう。
背後に広がるキッチン収納も、他の収納部分と同じくシンプルな仕上げです。

開口部分の近くの床にはスリットがあり、その隙間から業務用のエアコンで温風を送る暖房システムです。
北面の床下から空気を取り入れ、東南西側の床下から温風を送ります。
薪ストーブだけでなく、なかなか上手い暖房方法を併用しています。

水周りは、部屋の中に部屋を作るような形で作られています。
洗面と浴室とトイレが一体になった、床を防水性のあるFRPで仕上げた水周りです。
南側の大きく開く扉を開ければ、富士山を見ながら風呂に入れます。
北側の戸も大きく開くのですが、こちらは隣の住まいから見えそうなので、使用中に開ける機会は少ないでしょう。
普段は全ての戸を開けておけば、換気扇無しでも浴室がしっかり乾燥しそうです。

寝室は、水周りを介してリビングの反対側となります。
大きく開く窓があるので、窓を開けての昼寝も楽しめる空間です。
カーテンで仕切り形になりますが、西日による暑さは気になるかもしれません。
寝室部分は水周りとの境部分にある扉で、完全に仕切ることも出来ます。

コンセントは床板を切って、床下にあります。
壁が少ないので床下を活用、テレビの信号やインターネット回線もつなげるオリジナルの床コンセントです。

ダイニング部分の床下には、座卓が仕込まれていました。
3分割された大きな座卓なので、子供や孫が揃っての食事が可能となります。

屋上は、全てがデッキの広大な空間です。
2階壁面(窓面)の位置に手すりがあるようで、薪ストーブの煙突と換気扇の煙突?が見られるものの、それでも広大なスペースを活用できます。
そこにはテントが張られ、居ながらにしてキャンプの気分が味わえます。
使い勝手を広げる、水栓も備わります。


山梨県富士河口湖町・松岡邸−富士山を望む壁の無い家は、鉄骨造2階建て、建築面積が137㎡、延べ床面積が245㎡(1階やテラスの一部が床面積として参入されています)の住まいです。

景色を楽しめる2階の全面窓のつくりが、この住まいの一番のポイントです。
広大な富士山の景色が楽しめる広い敷地を生かし、2階を生活の場としたことで、周囲の田んぼの湿気からも開放されています。
建築界で有名な建築家による設計で、細かい部分まで気を配ったつくりに感心です。
一見特殊な住まいにも見えますが、一般的な住まいでも活用可能なアイデアもだくさん見られました。
インパクトのある外見以上に、中身で採用されているアイデアが使える住まいなのです。

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