劇的!ビフォーアフター 物件156 玄関に冷蔵庫がある家 で出てきたアイデアをチェックしましょう。
玄関シャッターの使いにくさ以上に、2階床がブカブカで非常に危険です。
若干狭いものの2人住まいが基本ですから、シンプルな形も含めて、リフォーム自体はやりやすそうですね。
日光や通風を確保するアイデアがポイントとなりそうです。
柱や梁はそこそこしっかりした作りですが、なんと水廻りの柱が梁まで届いていません。
土台も傷みが激しく、補強が必要です。
土間コンクリートと両側に沢山の袖をつけて、補強を行う計画です。
2階の床を新しい基礎が支える形になるので、既存の弱い外周りコンクリート基礎の負担が減ります。
耐震補強にもなるので、上手い方法といえるでしょう。
断熱材は普通の袋入りタイプを利用、玄関を店舗と住まいで分けて2つ設置です。
店舗の動ける範囲は土間、それ以外は一面松の床です。
新しい耐力壁を有効利用した店舗の棚は、上手い使い方でしょう。
店舗に巨大なカウンターテーブルが付きました。
くつろぎつつ骨董品を選べるという奥さんの意向を実現したスペースです。
テーブルにLED照明を埋め込んで、骨董品を照らす工夫付です。
家族みんなが集まるダイニングスペースとしての利用も考えているようで、良いアイデアといえるでしょう。
2階のウッドデッキに、ステンレスに丸い穴が開いた可動式プランターを設置です。
面白いアイデアですが、可動にする点は疑問があります。
トップライトの光をプランターからの木漏れ日にするアイデア自体は面白いのですが、トラブルの不安を感じる可動装置なのです。
玄関廻りの郵便受けやスリッパ置き場は、上手くスペースを使っています。
店舗の椅子の座面には、要らなくなった着物の生地を利用、竹のスイッチカバーなど、細かい気配りが店舗らしくて良いですね。
古い扉を再利用したり、陶器の洗面器など古さを魅せる点も上手です。
1階にキッチンや食堂をコンパクトに設置、お店のカウンターとも近く、使い勝手が良さそうです。
さらに浴室や洗面など水廻りも1階に集中、骨董品の作業場まで設置と、コンパクトながら上手くまとめています。
店舗の玄関側に下足入があったりして、普段の使い勝手では店舗の玄関が中心となりそうな作りです。
階段上にトップライトを設置、階段スペースが光のスペースにもなります。
階段を扉で仕切れるところも、省エネを含めた細かい気配りが感じられます。
2階には古風な和室も設置、デザインが半端なところは気になりますが、ウッドデッキとのつながりで広さを感じます。
タタミの床と相まって、普段のくつろぎの場となりそうですね。
寝室もシックにまとめて、窓には面格子。
壁一面の収納には、扉に鏡と収納式のドレッサーも設置。
適度な大きさで、まとまりのよさを感じる寝室です。
今回はコンパクトにまとめたつながりのよさと、古い材料と古色を上手く生かしたシックな内装がポイントでした。
目立つアイデアは少なかったものの、堅実ながら心地良いアイデアが満載で、好感が持てましたね。
テーマがシックな現代和風といった趣で、落ち着く空間を上手く演出しています。
ただ店舗部分の隙のないデザインに対して、住居部分のデザインのまとめ方は今ひとつ。
設計者は店舗の設計がベースの人なのかもしれません。
とはいえシックでコンパクトな作りは、大いに参考になるリフォームだったといえるでしょう。