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意外なところに庭のある11坪の家

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渡辺篤史の建もの探訪 埼玉県さいたま市・楠部邸−意外なところに庭のある11坪の家 で紹介されているデザインやアイデアをチェックしましょう。

 

渡辺篤史の建もの探訪 意外なところに庭のある11坪の家 は、設計を仕事にしているご主人と奥さん、夫婦二人の住まいです。
建物の外観は、ツヤ消し黒のボックスタイプ。
玄関周りはドアも含めて、リン酸処理亜鉛メッキ鋼板仕上げとしてメタリックなアクセントとしています。
玄関脇にモミジのシンボルツリーで足元にはタマリュウ、さらに道路と建物の境界として竹が並んでいます。
建物の四角い開口からは、中庭にある樹木が伺えます。

玄関に入ると、白い壁と天井に明るい色のフローリング、外観とは一転して明るい雰囲気です。
正面と左手に下足入があり、右手に多目的室(アトリエ)が広がります。
大きな四角い窓の先には竹が並んで、道路からの視線を遮っています。
対面には横長窓、換気はこちらと、四角い大窓の隣の小窓で取るようです。
キャスター付きのテーブルが備わり、奥さんのお花の教室などに使われる予定です。

隣の流しは大きな引き戸で隠されていて、ここを開くと廊下への通路が閉じる形です。
深い業務用のシンクで、お花を扱いやすくしています。

階段脇の廊下を進むとトイレ、コンパクトなタンクレストイレにコンパクト手洗いのコンパクト空間。
便器奥の窓側の壁は収納で、上の奥に小窓があります。
その隣が洗面所と浴室、浴室はガラスの仕切りで区切られます。
浴室のタイルはスベリにくく冷たさを感じにくいサーモタイルを使用、洗濯機は階段下のスペースにカーテンを介して収まります。
廊下の先には勝手口、駐車場に通じていて使い勝手を高めています。

1階から2階に上がる階段はストレートタイプ、その上の3階に上がる階段はラセン階段で、階段の1階部分から見上げることが出来ます。
階段スペースはカーテンで仕切ることが出来て、冷暖房効果を確保しているようです。

2階に上がると、正面に花の飾り。
振り返るとラセン階段が印象的な、吹き抜けの空間が広がります。
階段先のくぼんだスペースにソファーが納まり、安心感があるリビングスペースとしています。
ここの天井は通常の高さで梁を現し、ナチュラルな印象を加えています。

横長の窓を続け、奥行きのある平面に加えて、さらに奥行きを強調した空間となります。
隣地の緑も見えて、窓の下には長いカウンター収納が続きます。
白い食台が備わり、横長窓の対面がキッチンとなります。
メタリック調のシンプルなデザインのセミオーダーキッチンで、ステンレスワークトップに大きなガスコンロやシンクが備わります。

奥には中庭、ウッドデッキの床に大きなプランターに大きめの樹木が印象的です。
奥の寝室空間と共有する中庭で、仕切りとしての機能もあります。
その寝室は扉無し、カーテンで目隠しとしています。

ラセン階段を上がると、3階の部屋(多目的室)の先に屋上庭園が広がります。
床の一部は2階中庭上のグレーチングで、それ以外は芝生の庭です。
プランターがいろいろ置かれ、壁手摺に囲まれた空間となります。
手前の部屋には収納付、こちらも仕切りはカーテンです。

ラセン階段をもう少し上がると、居間の上の位置にある、モルタル床の屋上庭園に出ます。
この庭のほうがプランターが多く置かれて、プランターの緑が中心の庭となります。


意外なところに庭のある11坪の家 は、木造SE構法、敷地面積69㎡で建築面積38㎡、延べ床面積82㎡です。
1階は34㎡で2階は36㎡で3階は12㎡、仕切りが必要最小限で建物に取り込まれた庭空間も多く、夫婦二人なので必要十分な広さといえそうです。
建築費は2000万円で坪単価は80万円、一般的な木造住宅としては高めの坪単価となりますが、3階建ての細長い形状や屋上庭園の広さなどを考えると、納得できる価格ともいえます。

今回の住まい 埼玉県さいたま市・楠部邸−意外なところに庭のある11坪の家 は、細長い敷地を生かしたワンルーム空間が印象的でした。
夫婦二人の住まいなので仕切りにカーテンを多用、無駄な空間を減らすと共に視線の通りが良いことで広さも感じられていたようです。

屋上庭園の多用による雨漏りに不安がありそうですが、比較的しっかりした木造に加えて、最近の防水は性能が高くなっているので当面は大丈夫でしょう。
仕切り壁の無駄を省いたオープンな空間作りや仕切りの中庭や通常階段とラセン階段の組み合わせなど、コンパクトで細長い住宅づくりの参考に出来るアイデア豊富な住まいだったといえそうです。

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