ツーバイフォー住宅の壁の作り方の中では、開口部分とコーナー部分が要注意のポイントとなります。
どちらも建物の強度を保つ上で重要な場所なので、しっかり作る必要があります。
たて枠・上枠・下枠・頭つなぎには、全て204材を使用します。
たて枠同士の間隔は、455mmか500mmが一般的です。
たて枠の長さは2440mmが一般的で、外壁側に構造用合板を貼り内壁側に石膏ボードを貼って仕上材の下地とすることが一般的です。
貼る板材としては、日本では1820mmの材料を使用する場合が多いのですが、たて枠と同じ2440mmの材料を使用する場合もあります。
上枠と頭つなぎの端部は、互い違いにして強度を確保します。
ここで問題となるのが、ボードに囲まれてしまう枠材の乾燥です。
枠材に一旦湿気が溜まってしまうと逃げ道がなくなってしまうので、構造部分の枠材が傷んでしまうことが多くなります。
逃げ道が少ない為に特別な配慮をしなくても気密性の高い住宅となるのですが、高温多湿地域ではその気密性の高さがトラブルの原因となる場合もあるのです。
ですからツーバイフォー工法は、比較的乾燥した地域に適した工法とも言えるのです。
コーナー部分は、下記のような作りをします。
これは一例で、他にもいくつか作り方があります。
基本はボートを取り付けられる枠を設けることと、コーナー部分の材料同士をしっかり固定出来るつくりとすることです。
ここでも釘の打ち方がポイントで、作り方ごとに釘の本数などが決められています。
では、開口部分の造り方を見てみましょう。
開口部分の上部にはまぐさが入り、そのまぐさをまぐさ受で支えます。
まぐさは狭い開口では204を2つ、開口の大きさによって212の大きさの材料まで使用します。
まぐさの大きさは、開口の大きさや上部に掛かる荷重などの条件により、スパン表(または構造計算)から求めます。
コーナー両面が開口の場合、まぐさ受の材料を大きくしたり補強金物の取り付けを追加したりします。
外壁も内壁も、ボードを貼った上の仕上は在来木造と同様です。
ただ外壁の通気工法については、ツーバイフォーの場合にはほとんど効果が無い点には注意が必要でしょう。
構造用合板の代わりに比較的透湿性が高い面材を使用すると、外壁通気工法が効果的に働きます。
耐久性を重視するツーバイフォー住宅では、構造用合板の代わりに湿気を通しつつ強度を備えた板材の使用が欠かせないのです。
ツーバイフォー工法の壁の作り方において、大きなポイントは開口部廻りの作り方です。
材料の大きさと必要な金物の判断が重要で、スパン表や枠組壁工法の仕様書に適合した作り方をすることが大切なのです。