鉄骨造住宅の内壁については、外壁に面した内壁と内部の間仕切壁とでは作りがまったく異なります。
外壁に面する内壁では、外壁にCちゃん胴縁を使用している場合は、その胴縁に直接内壁仕上を行う場合と縦胴縁を追加して内壁仕上を行う場合がほとんどです。
縦胴縁を付けるのは、Cチャンの取り付け部分などが邪魔になるためです。
まっすぐな壁面を作るためには、縦胴縁をつけた方が調整を行ないやすくなります。
外壁にALC版を使った場合には内壁を取り付けるための胴縁を設置して、その上に内壁用のボードを貼ります。
ALC版は強度が弱く釘がほとんど利かないので、胴縁の取り付けには注意が必要です。
ALC用釘と接着剤を併用して、胴縁をALCに取り付けます。
内部の間仕切壁のつくりは、RC造で作る間仕切壁とほとんど同じつくりです。
木製間仕切壁は、木材で天井と床とその間に並んだ縦枠を作って、壁材を貼る作り方です。
縦枠をデッキプレートやコンクリートやALCの上に直接設置する場合と、床仕上の上に設置する場合があります。
デッキプレートやコンクリートの上に設置する場合は、枠材に横9cm縦4.5cm程度の大きさの材を使用することが多く、床仕上の上に設置する場合は4.5cm角くらいの材料を使用する場合が多くなります。
本来壁の下地はコンクリートなどの上に設置するべきですが、内壁の場合は余り力が掛からないので床上に設置しても問題はありません。
音や振動を隣室にできるだけ伝えたくない場合には、コンクリートなどの上に枠を設置する方がいいでしょう。
軽量鉄骨下地壁は、ランナーと呼ばれるコの字型の材料を天井と床に設置し、その間にスタッドと呼ばれる縦枠材を並べて作る内壁のことです。
鉄部分は通常亜鉛メッキしてあるので、錆びの心配はほとんどありません。
丈夫でまっすぐな面を作りやすい点が特徴ですが、コストが高めで改修が行いにくいので住宅ではあまり使用されません。
内部の壁は色々な作り方がありますが、住宅の場合は通常使用される下地はほとんど同じ種類です。
木胴縁下地の壁と木製間仕切壁で使用する材料を統一し、大工工事で壁の下地を全て作ることでコストや手間を減らします。
仕上がタイルなどの場合にのみ、それに適したモルタル下地とします。
内壁の場合は、仕上の材料と将来の改修に備えることが大切です。
仕上を確実に支えられ、作りやすく変更しやすい下地を作ることが長く使うためのポイントとなるのです。