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快適な住まいとするための住宅環境づくりの中で、空気に関することをまとめました。

気密性が高くなってきた現代の住宅では、室内で発生する空気の汚れが問題となります。
呼吸やコンロ使用による2酸化炭素の増加から、家具などの物から出てくるホルムアルデヒドなどシックハウスの原因物質、ホコリやごみから細菌やカビ胞子など、空気を汚す物質は日常生活の中にも沢山存在しています。
そこで室内の快適な空気環境を確保する為には、適度な換気を行うことが大切なのです。

換気で一番簡単な方法は、窓を開けて換気をすることです。
窓を開けて換気することを自然換気と呼びますが、自然換気は、風による換気と温度差による換気に大別できます。


風による換気を行う場合は、窓の大きさと風の強さによって換気量が変わります。
また窓を1箇所だけ開けた場合と2箇所同時にあけた場合とでは、換気の効果がまったく異なってきます。
風が強いときは、窓を1箇所開けただけでも十分な換気になりますが、通常の風のときや風がほとんど無いときは2箇所以上の窓を開けたほうが、すばやく効果的に室内の換気を行うことが出来ます。
このとき窓は出来るだけ対角線上にあるほうが、室内全体の空気を効率よく換気出来ます。
風換気
ただ風による自然換気は、風の強さによって換気の効果が大きく変わりますし、暑さや寒さ、時には雨や虫などが入ってくることが問題となる場合も少なくありません。


同じ室内の中でも、全ての場所で空気の温度が完全に均一というわけではありません。
常に室内の温度が高い空気は上に上がろうとし、温度が低い空気は下に下がろうとしています。

これが気象現象になると上昇気流と呼ばれるもので、住宅の換気の用語では煙突効果と呼ばれます。
この空気が上昇しようとする力を換気に利用するのが、温度差による換気です。

煙突効果を最大限に利用するには、天井近くと床近くの2箇所に開口を設けることがポイントです。
床近くの開口から空気が入り、暖まり上昇した空気が天井近くの開口から出て行くことで換気を行うもので、風がない時でも換気を行うことが出来ます。
吹抜などのように天井が高い部屋の方が天井と床との温度差が大きくなるので、より効果的に換気を行うことが出来るのです。


自然換気では、換気を必要とするときに、必要な換気量が得られない場合があります。
その場合は、換気扇を用いて強制的に室内空気を室外に排気します。
一般の換気扇は外の風の強さによって換気の性能が変わるので、室外の風除けや排気能力に余裕を持たせるなどの対策が必要となります。

また効果的に換気を行うには、換気扇による排気だけではなく空気を入れる給気を行うことも重要です。
給気には換気用の給気孔を取り付けたり、給気用の換気扇を使う場合もありますが、コンロ使用など短時間の使用であれば窓を開けることも有効です。


室内で必要とされる換気量は、換気回数で表します。
1時間当たりの換気回数Nは換気量Q(m3/h)/室容積V(m3)で計算できます。
例えば換気扇の換気量が60m3/hで、部屋が3.5m角で天井高さ2.4mならば室容積が29.4m3となり、換気回数は2.04回となります。
また、人一人が普通の状態(静かにしている時)で必要とする空気量は約30m3/hです。

建築基準法でもシックハウス対策の為に、住まいにおける換気量が決められています。
4人家族が100m2の住宅に住むと仮定して計算すると室容積が240m3で、法規では換気回数0.5回が必要ですから120m3の換気量は確保されています。
建築基準法ではぎりぎり4人分の換気量を確保しているだけなので、より小さい住宅だったり人数が多い場合には、換気量を増やす必要があります。

また人が沢山集まったときや室内燃焼型の暖房機や屋内で給湯器などを使用する場合にも、より多くの換気が必要となることには注意しましょう。
ちょっとでも不快感を感じたら、すばやく換気を行なうことが大切なポイントとなります。

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住まいづくり研究室                                      2015年11月6日更新
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