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確かな耐震改修を行う為には、住宅の詳しい調査とある程度精密な耐震診断を行う必要があります。
通常は木造住宅の耐震診断と補強方法の中の、一般診断法と呼ばれる耐震診断を行います。
その結果が 補強が必要 となった場合に、弱い部分の補強を行うことになります。
一般診断を行うために必要な 住まいに関する調査の内容がもっとも重要なので、その調査について見ていきましょう。


まず、建物の概要を調べます。
建物の所在地は意外に重要です。
地域係数や積雪深さは場所によって異なるので所在地は重要なのです。(もっとも、現地調査には現地に行く必要がありますから、分からないはずはないのですけど。)

竣工年を調べます。
確認通知の年ではなく、建物が完成した年です。
築年数によって劣化の度合いが違ってくるので、出来るだけ正確な年を伝えましょう。


次に建物の仕様を確認します。
壁と屋根の材料を調べ、軽い建物・重い建物・非常に重い建物の中の一つに分類します。
地震の際の建物に掛かる力は建物が重いほど大きくなるので、建物に使われている仕上材料の重さは重要な判断材料なのです。

地盤の状態を確認します。
周囲の状況や現状の敷地の状態から地盤の強さを判断しますが、判断できない場合には正式な地盤調査を行う場合もあります。

基礎の形式を調べます。
基礎の形を確認し、ひび割れなどの不都合を調べます。
鉄筋の有無は図面などの資料があれば良いのですが、資料が無い場合には 鉄筋無しとして判断するか、鉄筋の有無を調べる機械で調べることになります。

床下の合板や火打ちの有無を調べます。
床廻りの強度が低いと建物全体に均等に力を伝えることが出来ないので、壁配置のバランスが悪いと弱い部分から壊れてしまう可能性が高くなるためです。

主要な柱の大きさを確認します。
壁が若干少なくても柱が太ければ倒壊しにくくなるので、柱の太さを確認します。


そして建物を詳細に調査します。

まず各階の壁の位置と建物の平面形を調査し、図面化します。
壁のバランスを検討する必要があるので、正確に壁の位置を確認します。
そして、各々の壁の耐震要素(土塗り壁、筋かいや合板、木ずり、石膏ボードなど)の種類まで調べます。
内部が判断できない場合、確認できた壁部分のみで検討を行います。

柱頭や柱脚部分の金物を調査します。
筋かい金物やホゾ差し、羽子板ボルトやカスガイや釘など、住宅の強度に関係のある金物やホゾを、全ての壁廻りの柱部分について確認します。

建物各部分の劣化度を確認します。
屋根のめくれやズレ、錆びや割れなど材料に応じてチェックします。
外壁の割れやコケやシールの切れや錆などについて、こちらも材料に応じてチェックします。
露出した躯体部分の腐れや蟻害の有無なども確認します。

室内では、内壁の水しみや亀裂やカビの有無などを確認します。
床の傾斜や床鳴りやたわみなどをチェックし、床下の蟻害や腐れの有無を確認します。

そのほか樋やベランダなどについても、傷みの有無について確認します。


以上の調査を元に、住宅全体の強度と壁(耐力壁と呼ばれる地震に耐えるための壁)配置のバランスを計算で確認することで総合評価を行います。
本格的に調査を行うと丸1日調査しても終わらない場合も多く、2、3日かかるのが普通です。
安易な調査では正確な耐震補強は出来ないので、住まいに対する耐震性能の調査は非常に大切なのです。


より正確な耐震診断を行うためには、精密診断を行う必要があります。
手計算では大変な作業になるので、コンピューターソフトを使用することになります。
(精密診断といっても劣化判断など現状の判定は専門家が行なうことになるので、一般診断法による結果と大きな違いは出ません)

    (専門家専用の書籍です)

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住まいづくり研究室                            2012年9月20日更新
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