それでは、内壁の作り方を見ていきましょう。
内壁の下地として、胴縁と呼ばれる支持材が必要です。
その胴縁の位置により、内胴縁と外胴縁に分けられます。
内胴縁は室内が広くなるという長所がありますが、構造体(柱)の動きがそのまま仕上材に伝わるので、ひび割れなどの不都合が生じやすくなります。
外胴縁は多少構造体が動いてもひび割れなどが起こりにくいのですが、両側の胴縁の分で4cm前後室内が狭くなってしまいます。
居室では狭くなるより不都合が生じにくい外胴縁が有利なのですが、廊下やトイレなど幅が狭い空間では内胴縁の方が広さを確保しやすくなります。
壁と床板の接続部には、巾木と呼ばれる材料が入ります。
巾木は壁材の下端の粗さを隠す為の材料で、一般的な木造住宅では木製が多く使用されますが、樹脂製の薄い巾木(ソフト巾木)も使用されます。
壁とタタミの接続部には、タタミ寄と呼ばれる材料が入ります。
たたみ寄は、その名の通りタタミの枠となる部分で、たたみ寄で囲まれた中にタタミを並べます。
内壁は、そのたたみ寄にぶつかる形でおさまります。
大壁とは柱の外側に壁の仕上が来る形の壁を言い、真壁とは柱と柱の間に壁が入り柱が見える形となります。
真壁であれば構造部分の湿気が室内に放出されやすいので、構造部分(柱)の乾燥状態を保ちやすくなります。
壁仕上には色々な種類があり下地の作り方にもいくつかのパターンはありますが、基本はほとんど同じです。
構造部分の耐久性(主に乾燥させる機能)を考えた外壁や内壁の仕上を行うことが、住まいを長持ちさせる為には最も大切なポイントなのです。