住宅設計中に、配置図を見る際に確認しておきたいことや注意すべき点を紹介しましょう。
まずは、敷地の境界をしっかり確認しましょう。
道路境界や隣地境界の境界杭や鋲などを、きちんと確認することが必要です。
新しく手に入れた土地の場合は境界がはっきりしているはずですが、昔から所有していた土地では境界がはっきりしないことも少なくありません。
きちんとした境界がない場合は、登記などにある敷地面積と設計図の敷地面積に大きな違いがないことをチェックします。
接している道路巾が狭く道路境界線を後退する必要がある場合には、どのくらい後退する必要があるのかというところもしっかり見ておきましょう。
前面道路が狭く長く接している場合にはかなりの敷地部分を道路として提供する必要があるので、特に注意が必要です。
また意外なところに水路が有る場合もあるので、隣地がどんな土地なのかも確認しておきましょう。
側溝みたいな水路や地下に埋まっている水路もあるので、現場を見ただけでは分からない場合も有ります。
確認申請が必要な場合は字図を添付する必要がある(地域によっては必要ない場合もあります)ので、法務局などから字図を取り寄せて隣地が水路か否かをチェックしましょう。
敷地の高低差についても、しっかり確認しましょう。
敷地の高低差が1.0M以上ある場合は、基礎の構造や建物の位置を検討してあるかどうか設計者に聞いて確認します。
隣地との高低差が大きいと法的制限が厳しくなる場合があるので、そのあたりを検討してあるかどうかも同時に確認した方が良いでしょう。
また有効に排水できる排水経路についても、チェックする必要があります。
敷地に高低差があると、屋根の排水や生活排水などをスムーズに排水できる経路がない場合もあります。
その場合は排水ポンプをつける必要や、隣地に排水経路を埋設させてもらう必要が出てくるので、コストや手間がかかります。
そして、建物の配置を確認します。
外壁の外面と境界線の間が、500mm以上あることを確認します。
500mm無い場合には民法上問題が発生する場合もあるので、隣地の所有者に建物を接近して建てることを承諾してもらう必要があります。
屋根の先端が敷地境界を超えている場合もあるので、屋根の先端ラインを書いてチェックしましょう。
その他にも土地のある地域次第では、敷地境界線から建物までの距離などに制限が有る場合もあります。
確認申請を行なった際に修正を行なう場合もあるので、確認申請時に変更した内容については設計者にしっかり確認しておきましょう。
現地に配置図と平面図や立面図を持っていき、実際の建物の配置や光の入り方や景色の見え方などを想像してみることも、住まいのイメージをはっきりさせる為には良い方法です。
近隣の建物の状況によっては少し建物をずらした方が光が入り易かったり、隣の家の窓と対面にある窓をずらした方が良いなど、室内で図面を見ただけではわからない事に気がつくことも少なくありません。
現地で設計者に説明してもらうことも、あなたの住まいをイメージするには良い方法なのです。