住宅設計中に構造図・伏図を見る際に確認しておきたいことや注意すべき点を紹介しましょう。
構造図に関しては、しっかりチェックする為にはかなりの知識が必要になります。
鉄骨や鉄筋コンクリート構造の住宅では、図面上の不備を探すというより、構造計算などで構造の安定性を確認してあることをチェックしましょう。
法的には構造計算が必要ない大きさの建物でも、確認の為に構造計算を依頼する事も必要なことなのです。
木造の場合は、建築確認申請が必要ない場所や確認申請の際にチェックしない地域に建てる場合でも、軸組計算をしてもらいましょう。
良心的な設計者は、構造部分の強度については確認しているはずです。
また一般的に構造が弱くなりやすい場所としては、2階建てで1階に壁が少ない場合や、1階に何も無い部分に2階を飛び出させた部分です。
見ていて不安を感じる形は、実際にも不安定で弱くなりやすいものです。
ぱっと見て不安定さを感じる形の住宅を計画している場合は、設計者の構造に対する考え方をしっかり確認することが必要でしょう。
どうしても図面を直接チェックしたい場合は、住宅金融支援機構の住宅工事仕様書(木造、ツーバイフォー、鉄筋コンクリート等、の各構造があります)を住宅金融支援機構の各支店などから入手して、その中にある構造部分に適した材料を使用していることを確認しましょう。
フラット35を利用する場合には、融資の審査時に住宅工事仕様書に沿った設計となるので通常は問題ないでしょう。
構造で問題になるのは、広い空間の部分と見た目に不安定な形です。
広い空間を支える部分は構造としても弱くなりがちで、不安定な形は強さを高めることが難しい場合もあります。
ですから一番広い部分の構造に対する考え方を設計者に確認する事と、見た目に不安定さを感じた場合にはしっかりした構造計算をしてもらうことが、構造部分の一番良いチェック方法と言えるのです。